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Moe Kawamura

今回のスタディーツアーは、現在日本の都心で生活を送っている一人の大学生である私に、様々なことを経験させ、教えてくれた。このツアーに参加したきっかけは、簡単に、格好良く言えば、持続可能性について考えたいと思ったからである。国連が採択したSDGsで世の中が湧いている中、私はそれらの目標にどうコミットしていいけるのか、今一掴めていなかった。そこで、とりあえず外国に行ってみて、人と交流することでヒントを得たいと考え、場所はどこでもいいが多くの出会いがありそうな機会を求めていたところ、学内の外国へのツアーで一番費用が安く、興味はあるが知見が薄い環境問題やIt教育に着目していたエストニアスタディーツアーを見つけ、参加を希望した。

私にとって、湿地帯が広がり、自然が豊かなエストニアや、BSPが開催されたドイツ・ダンプの海辺の風景は、そこまで物珍しくなく、人が少なくて緑や海が一面に広がる景色は、北海道の地元を思い出させてくれ、何となく心がほっとした。もちろん、石畳やヨーロッパ的な建築の建物が立ち並んでいるのは、日本では見られないため印象的だったが、訪れた場所は全体的に田舎の雰囲気を感じ、心地よかった。エストニアで二番目に人口が多いタルトゥは、町の中心部が栄えていて、その周辺に住宅地があり、少し歩けば緑が広がっていた。電車網が張り巡っていたり、至る所にお店があるわけではないが、暮らしやすさを感じる街で、とても好印象だった。滞在中、タルトゥ大学の学生と意見交換をした際にはお互いの大学生活の違いを知り、持続可能な社会について考えさせられた。大学の授業が終われば勉強をし、その後はリラックスすると話した学生がいて、私は、授業以外の時間を部活動に参加するか、それ以外は出来る限りアルバイトの時間に充て、授業外で友人と交際する時間を懸命に作る生活を送る自分に気づき、何とも言えない気持ちになった。学業第一のはずである学生でいながら、一番に勤しんでいることは何なのか、お金は何のために必要なのか、自分はいつリラックスしているのか、など自分について考えせられた。タルトゥと東京では、人口規模や経済規模が大きく異なり、同じ大学生でも異なる生活を送っているのは理解できる。しかし、どちらがより幸せな生活を送っているか、それに伴った持続可能な社会は築かれているかと問われると、便利な街・東京が必ずしも肯定的に評価されるべきではないと思った。

本ツアーに参加し、エストニアやドイツで様々な価値観を持つ人に出会えたことは、自分の生活を考え直すことに繋がり、より持続可能な社会を作り上げていきたいという意志を強くさせてくれた。今回の経験を踏まえて、今後はより持続可能性が高い社会を作っていくことに貢献したい。

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